市政報告

【恵那市議会】市政報告 第8回 令和4年10月発行

 実りの秋の時期に台風や前線などの影響により稲刈りが思うようにできなく、河川の増水により恒例の網漁も例年通りとはいかなかったようですが、上矢作小・中学校の合同運動会は来賓も招かれ、盛大に開催され、行事なども少しずつですが平常時のように行われるようになってきました。
 また、新型コロナウイルスの感染も岐阜県のBA.5対策強化宣言が10月1日に解除されましたが、新規陽性者は日々確認されておりますので、引き続き感染症対策の徹底を心掛けましょう。

上矢作小学校と中学校の合同運動会(上矢作中)


 今回の市政報告は、令和4年8月26日に招集されました令和4年第3回恵那市議会の定例会で、決算関係10件、条例関係10件、人事関係19件、予算関係9件(追議1件)、その他1件がすべて承認、可決された内容と一般質問について報告させていただきます。

令和4年第3回恵那市議会・定例会 8月26日~9月30日(36日間)

 【決算関係】10件

■令和3年恵那市一般会計
■国民健康保険事業特別会計
■介護保険事業特別会計
■遠山財産区特別会計
■上財産区特別会計
■後期高齢者医療特別会計
■病院事業会計歳入歳出決算の認定
■令和3年度恵那市水道事業会計
■下水道事業会計
■国民健康保険診療所事業会計利益の処分及び決算の認定

【決算審査特別委員会質疑】…「副委員長に就任」

問:女性消防団員の充実強化事業の現状と今後の予定は?

答:新型コロナウイルス感染で活動の中止はあるが、防火や規律訓練指導が再開しており、今後は隊員個人のSNSでの取組みや他市女性消団員との交流を行いながら、新規団員の加入促進と活性化につなげていきたい。

問:エコセンター恵那等のごみ持込み量の傾向は?

答:家の片付けをする人が引き続きあり、ゴールデンウィークやお盆には1日100件程度の持ち込みがある。

問:狩猟免許取得の推移は?

答:令和3年度末での取得者は、網わな免許143名、第1種銃猟免許(散弾銃等)51名、第2種銃猟免許(空気銃)10名で、10年前と比較し、わな猟免許は若年層の取得が増え、猟銃免許は高齢化が進み減少している。

問:農地が狭く分散している耕作放棄地の対応は?

答:耕作放棄地への対応は、恵那市耕作放棄地解消支援事業を実施しており、小規模耕作放棄地でも活用され、黒豆やニンニクが栽培されている事例もある。

問:要介護認定の有効期間の変化は?

答:国指針に基づき、最長36か月(3年)を今年度より新たに48か月(4年)の運用を開始している。

問:水道事業の経営上の目標である有収率低下への今後の改善に向けた取組みは?

答:有収率の低下を止める一つの方法で漏水等の対策がある。令和4年度よりAⅠによる漏水調査を実施しており、調査で判明した漏水箇所の修繕や老朽管の更新などを行い、有収率の向上に努める。

問:下水道でも有収率低下がある。今後の改善に向けた取組みは?

答:管路の老朽化による地下侵入水や雨水の直接流入量の影響により有収率が低くなっており、その不明水対策が重要な課題であり、対策工事を進めていきたい。

【条例関係】10件(すべて一部改正)

恵那市職員の育児休業等に関する条例の一部改正

職員の育児休業に関する取得要件の緩和などの改正

恵那市本社機能移転促進条例の一部改正

奨励措置に関する対象要件の緩和などの改正

恵那市特定公共賃貸住宅管理条例、市営住宅条例、若者住宅条例、一般住宅条例の一部改正

入居者と同居できるものに里子を加えるなどの改正

問:入居者の同居要件を廃止している自治体もあるが、恵那市が廃止していない理由は?

答:公営住宅は、戦後の住宅不足解消のため2人以上の世帯への住宅供給が優先され、同居親族要件が定められていたが、平成23年に単身者でも住宅困窮度が高い場合が増加したため、入居基準を市の条例での設定が可能となっている。恵那市の市営住宅は、世帯用が多く、単身者用の若者住宅や一般住宅があるのとアパート経営をしている民業圧迫の影響もあり、同居親族要件が残っている。

恵那市駐車場条例、自転車駐車場条例の一部改正

指定管理者の指定期間を見直すなどの改正

問:指定管理期間を5年から5年以内に変更した理由は?

答:指定期間は、地方公共団体で定めることができ、今回変更したのはコロナ禍で利用台数が落ち込み、この西駐車場は利用料金制(駐車料金を指定管理者が収入することができる制度)であり、現在のコロナ禍の不安定な外的要因がある状態だと収入の見込みが立ちづらいため、指定管理期間に弾力性を持たせるため変更する。

恵那市基金条例の一部改正

恵那市教員就学基金を新たに設置するための改正

恵那市貸付金の返還債務の免除に関する条例の一部改正

貸付金の種類に恵那市教員就学資金を加える改正

【人事関係】19件

恵那市農業委員会委員の任命

現委員の任期満了により、19名の農業委員会委員の任命同意
任期:令和4年11月14日~令和7年11月13日(3年間)
※上矢作町の委員は、新任の近藤明徳氏(漆原)と再任の梅本信枝氏(漆原)です。

【その他】1件

字の区域の変更

県営土地改良事業で、小泉地区(明智町)の区域を変更

【予算関係】9件(すべて補正予算)

令和4年度補正予算…総額12億2,919万8千円(増額)

■令和4年度恵那市一般会計(第4号、第5号)
■国民健康保険事業特別会計
■介護保険事業特別会計
■遠山財産区特別会計
■上財産区特別会計
■後期高齢者医療特別会計
■病院事業会計
■国民健康保険診療所事業会計補正予算
※議案の詳細は、後日恵那市議会から発行される「議会だより」やホームページなどでご確認ください。

『一般会計は、物価高騰の影響緩和のための子育て世帯への支援策として商品券支給やコロナ対策で住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金、豪雨により被災した上矢作町内(丸河興業附近)の道路復旧、こども園のICT化の推進、明知鉄道経営支援などの事業費が計上され、特別会計は主に繰越金の確定と過年度精算よる返還金などが計上は主に繰越金の確定と過年度精算よる返還金などが計上された』

問:農業委員と農地利用適正化推進委員へのタブレット端末整備による業務内容と効果の見込みは?

答:農地関連施策の見直しで、地域が目指すべき将来の具体的な農用地の姿として目標地図作成が示され、農地利用最適化活動等の状況把握などを図りながら事業を進め、委員の活動記録作成や農業委員会総会などのペーパーレス化を図るなどの業務の効率化にも活用する。

一般質問(抜粋)

『今回は、持続可能な地域づくりに向けた防災面での質問を3項目させていただきました』

治山事業について

治山事業は、災害から住民の生命と財産を保全し、水源の涵養と生活環境の保全・形成などを図る重要な国土保全政策です。市内の地質的特徴から旧恵南地域は風化の進んだ花崗岩からなる真砂土地帯のため、表層崩壊や荒廃渓流が多く存在しているため、今後の荒廃森林の復旧や予防などについて質問した。

質問:治山事業の流れと事業の種類、工法と効果は?

 答弁:農林部長
治山事業は、県が国・県費を活用して実施し、土地使用承諾などの交渉は市が中心に行う。この事業は森林復元のための補助的工法で、林地に戻すことが前提で、法的には私有林で発生する土砂災害を防止するための工事は森林の所有者が行うこととなっているため、「保安林指定」を受ける必要がある。
 事業の種類は、国実施の直轄治山事業と県実施の復旧治山、地すべり防止、予防治山事業があり、工法は渓流工事で低いダムを複数設置し、山脚の固定や不安定土砂の抑止を図る谷止工が代表的なもので、効果としては「土石流発生の抑止」にはつながっていると考えられている。

質問:治山事業の採択基準は?

 答弁:農林部長
治山事業の採択基準は、復旧治山事業は保全対象施設として1級又は2級河川上流での戸数や公共施設、農地と全体事業費で、県単独治山事業も戸数や鉄道、道路、官公庁、学校、病院、重要な農業施設、上下水道施設などと年間事業費である。

質問 :地域からの要望への対応は?

 答弁:農林部長
地域からの要望は、採択要件を満たすと判断できる箇所については、全て県に対して事業要望を行っている。

質問:市の治山事業計画は?

 答弁:農林部長
治山事業は、基本的に県施工の国庫補助事業のため、市で治山事業計画は策定してない。県で地域からの要望や現地の山地荒廃の状況、危険地区調査の結果を踏まえ事業計画が策定されている。

 質問 :山地災害から生活環境などを守る市の方針は?

 答弁:農林部長
今年度、市と県との連携による治山施設と間伐や危険木伐採などの森林整備を組み合わせた事前防災対策を上矢作町木の実地区で実施しており、この取組みを来年度以降は、治山施工地すべてで実施していきたいと考えており、森林環境譲与税を活用して「里山防災林整備事業」を制度化し、治山施設などハード面は県で、森林整備等のソフト面は市で行い、山地災害から生活環境を守る対策を進める。また、県が危険地区調査を踏まえて指定している山地災害危険区域を、防災対策として市の地域防災計画に土砂災害警戒区域等と共に反映させる必要もあると考える。

「水源涵養や生活環境保全、地域の維持に向け、森林の様々な災害防止機能を図り、さらにはカーボンニュートラルを目指している恵那市では、面積の約77%を占める森林によるCO2の吸収量を確保するためにも、ぜひ積極的に治山事業のさらなる推進をお願いする」

ドローンの活用について

市では災害現場撮影記録用等としてドローンを購入しており、その活用について質問した。

 質問:市のドローン保有数と活用状況は?

 答弁:総務部長
プロペラ型のマルチコプターを危機管理課で5機、消防本部で1機、市消防団で2機、市消防協会で1機保有しており、災害発生時活用以外にも国県要望資料の画像撮影や工事進捗状況の確認、特定空き家の判断、太陽光発電パネル設置箇所の申請内容との比較、水田の転作申請の内容確認、観光施設の撮影、火災現場や行方不明者捜索などに活用している。

質問:ドローン操縦と訓練計画は?

答弁:総務部長
今までにドローン操作研修を職員が受講し、市消防団でもドローン隊を編成している。ドローンは様々な場所で活用されているが、今後より多くの場面での使用が求められることが考えられるため、多くの職員が操作方法を習得する必要がある。そのため、内部講師での操作研修を進めるとともに、より高度な技術については外部講師による研修を検討していきたい。

「ぜひ継続的な研修や実践訓練をし、市民の安全安心な地域づくりに向けて、ドローンの有効活用を各分野でより一層図っていただきたい」

消防水利について

災害と隣り合わせの現在、災害対応能力の維持向上で持続可能な地域づくりに向け、大規模火災時の消防水利の確保について質問した。

質問:消防水利設置基準と充足率は?

答弁:消防長
設置基準は、「恵那市消防水利規程」に基づき、市内に消火栓2,197基、防火水槽445基が設置されており、充足率は75.6%で、旧恵那地区71.7%、上矢作町89.8%です。

 質問:火災時の消火態勢と消防水利の確保は?

答弁:消防長
住宅が密集する恵那駅前を中心とした大井町や長島町の一部、岩村町の伝統的建造物群保存地域、明智町の大正村一帯、上矢作町の上矢作病院周辺が大規模火災となった場合、出動計画により消防車両を増強して対応する。水利は消火栓からの水利の確保を優先し、防火水槽や河川等でも水利の確保を図る。

 質問:長時間時間を要した場合の水利の確保は?

答弁:消防長
大規模火災が発生した際、消火栓や水量の多い河川などでの消防水利の確保や泡消火でも効率化を図り、外部機関の県防災航空隊の防災ヘリやコンクリートミキサー車、消防相互応援協定要請などで消防力を増強させ火災の早期鎮火を図ると共に、火災による犠牲者を出さない活動が最も重要であり、火災をできる限り防ぐために、消防職・団員の災害対応能力の向上や連携強化を図り、効果的な活動を行い、市民の防火・防災意識を高め、早期に火災の覚知が可能となる宅用火災警報器の設置を更に推進し、市民の安心安全の確保に取り組んでいく。

「消防水利の確保は、消火活動にとって極めて重要で、消火栓の水源にも限りがあり、長時間の消火活動には市内を流れる自然豊かな河川を有効に活用し、河川進入路整備や管理、河川を火災時の水利基地とするなど、重層的な消防水利の確保を推進し、市民の安全・安心のため、取り組んでいただきたい」

太田あつし後援会事務所
〒509-7513恵那市上矢作町小田子718-1-1-2
TEL/FAX 0573-48-3513
E-mail:hogase.atsushi.@gmail.com

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